風のつばさ

思いのままに吹く風に乗って、今日はどこに飛んで行こう♪

言葉のつぼみ

ざっと計算してみると
Door to door で1万キロを移動して
友人がやってきた。

今は日本のパスポートは有していないけれど
二十歳前後に、しっかり身に着けた英語の基礎を武器に
その環境の中で生活し続けることによって
かえって「美しい日本語」を保っている。

私が生まれた頃の日本では
大阪の街に太陽の塔が建ち
世界の文化や芸術が集められた多くのパビリオンが建ち並び
月の石までもが展示されたらしい。

あの頃の日本語は、こうだったのか・・・と
友人の話に耳を傾けつつも
突然、多くの単語が英語になったりするので
余程、神経を集中させて話を聞かないと
テンポよく会話が進まない。

「ね、あなたは私の話を聞く時に
顔を少し傾けて横を向くけれど…どうして?」

唐突に、そんなことを言い出すのも
それだけ久しく会っていない、ということの証拠だ。

確かに、相手からすれば
とても失礼なことなのだろうけど
私は右耳が航空性中耳炎の名残であまり聞こえず
左耳は去年、罹患した突発性難聴の予後が良くなかったらしく
聴力があまり戻ってこない。

なので、しっかりと聞き取るためには
聴こえる側の耳を相手の口元に近づけないと
「言葉」として聞き取るのが難しい。

静かな環境の中にある時はいいけれど
大勢の人が集まっている駅やスーパーなどでは
単なるノイズの響きあいに聞こえるので
そこにいるだけで、疲れてしまう。


「あら、そうでしたか。
それはとてもお気の毒なことに」

出来れば、文字で示してくれると
非常に楽なのだけど
丁寧にスペルを教えてくれても
今までの様に、私の頭も働かぬ。

側にスマホを置き
知らぬ単語を検索したら
「保釈」なんていう意味が出て来て
ますます、??????

どうやら、bとvを
そして、aとeを
聞き違えたらしい。


ふっと
英検準1級のテキストの光景が
記憶の中に蘇って来た。

言葉のつぼみ
開かせれば、それこそ無限だけれど
今の私には、もう多くの難しい単語を覚える能力もなく
心地よく響く日本語を
何となく忘れかけている自分に、どこか呆れてしまった。

そして、かつて果たせなかった夢があったことを
友人の英語の響きの中に
懐かしく思い出してしまった。

イメージ 1
園芸センター内の、販売用芝桜のポットたち♪
写真も、光景を部分抜きすれば
ここが屋内である、ということさえ
信じられなくなってしまう。

だから、写真は、面白い。