友人が、ひょっこり訪ねてきた。
珍しく、調子を崩して外出を控えていたときのこと。
日の光さえ、直接浴びると
そのままめまいを起こしそうで
低下した体力を、嫌でも見せられていた日々。
手渡されたミニばらの小さなポットには
『お誕生日おめでとう』と書かれたスティックが挿してあった。
あの春の日から、もう何ヶ月経ったんだろ。
ぐんぐん枝葉を伸ばし、次々と蕾をつけるようになった。
ひとつひとつ開花するその花たちの、可愛らしいこと!
とろけそうに穏やかなピンク色のミニばらは
友のありったけのやさしさをあらわしてくれている様な気がする。