雪のあとさき
先週、木曜日
関東に雪が降り
それはそれは驚いた。
「天女の舞」という植物の
受け皿のような、中央が窪んだ葉上にも
てんこ盛りに雪が積もった。
水分が多くて、じゃりじゃりした
かき氷のような雪なので
雪雲が去り、射し込んで来た弱い日の光でも
溶けるかな・・・と
放っておいたことが間違いだった。
睡蓮鉢の中にも、しこたま雪が降った。
水の中に降る雪は、いち早くシャーベット状になった。
浮葉が折角、水中から葉の表を出していたのに
次々と舞い降りる雪におされ
半分だけ、冷たい水の中に入って行った。
氷点下にはなるまい、と思っていたけれど
翌朝には、あまりの冷たさに耐えきれなかったのだろう。
それぞれの葉は黒ずみ、こうなると再生不能だ。
自然の摂理には、ヒトは出来るだけ手を出すまい、と
冷酷なようだけど、植物育てをしながら
私は自分にたびたび言い聞かせている。
来春になれば、根が生きていれば
必ずまた、新芽が伸びて来る。
それまでは、ただじっと見守っていようと思う。