鶏頭の彩り
全く繁殖力の強い植物だと思う。
去年まで、そこには違う花が咲いていたはずなのに
今年はちゃっかり自分が主(あるじ)の様にのしてきた。
正直、あまりにもクチャクチャと入り組んでいて
手放しで「素敵!綺麗~!」とは言えない花だけど
鶏頭の鮮やかな色、そしてビロードのような質感は
暑さで疲れ果てたバルコニーの緑にあって
どこか癒しを与え、同時に、エナジーをチャージしてくれるような
ちょっと変わった役割を担っている様な気がした。
花言葉は「風変り」
さもありなん、だな・・・
なんて思っていたら
父の誕生花だったことがわかり
思わず、遺影をチラ見しながら
ひとり、含み笑いをする夜となった。
その血を確実に受け継いでいるのも
私、なのだけれど、ね。