風のつばさ

思いのままに吹く風に乗って、今日はどこに飛んで行こう♪

夜桜

マンションに、みっちり囲まれた中にある
小さな近所の公園

普段は誰も見向きもせずに
無関心に通り過ぎていくだけ、だけど
桜が咲くと、その情景が一変する。


時期限定で、律儀にライトアップされるのを
心ひそかに狙っているのは、私だけではあるまい。
イメージ 1
花が咲かねば
そこに「桜」があることさえ
普段は誰もが忘れているのだから。


ニンゲンなんて、全く都合がいい生き物だ、と
今年もしみじみ思いながら
夜桜を見上げてみる。
イメージ 2
以前は、誰も座りはしない壊れかけたベンチに
ご陽気に酔いが回った御仁たちが陣取って
通行人たちに冷やかしの声をかけ、嫌がられていたものだけど

いつの頃からか、そうした人たちの姿を
一切、この街では見かけなくなってしまった。


そのかわり、今度は日本語ではない言語が
あちこちで飛び交い
スマホを手に、自撮りする人たちの大声が
周囲のマンションに、夜遅くまで反響するこの頃・・・

当然、そこに住む人たちからは
大大大苦情が湧き起こり
とうとう、パトカーまで動員される始末。


全く、コマッタモンダねぇ、と
ぽつりとつぶやきながら
枝先について揺れている桜の花を
ちょん!と、突いてみた夜
イメージ 3
きみたちは、咲くのも早いけど
散るのも、本当に早いねぇ。