夕陽に花を溶け込ませ
夏の日に咲く、黄色い小さな花がある。
強烈な陽射しをものともせず
次々に花芽をつけては
真っ直ぐ天に向かって花を開かせる。
沈む夕陽の中に、その花をとらえたくなった。
多重露出ではなく
夕陽そのものを背景にしたいと思った。
シルエットとして映し出されるその花の
真っ直ぐな力強さを
陽の中に溶け込ませたい、と思ってしまったからだ。
そより・・・と
小さく風が吹くだけでも花が動き
構えたカメラから、フレームアウトしてしまうけれど
熱風にさらされながら
ちょうどいいタイミングを待つひと時も
小さな花たちから、力強さを受け取る瞬間であることを知る…。
この一瞬が、たまらない。