冬天(とうてん)
何だかひどく寒い一日だった。
最強クラスの寒波とは聞いていたけれど
こちらでも、昼間に屋外で吐く息は、白かった。
昨日の昼間は、雪、だったもんなぁ。
今日も雲が空を二分し
太陽さえ、ぼんやりと空に浮かんでいるだけだったし。
普段ならカメラを太陽に向ける…なんて
絶対にアリエナイけれど
こんな日でもなければ、決して撮れない「陽」の1枚。
レンズを向けるとカメラは自動で焦点を結び
軽々とシャッターが切れてしまった。
遠くの山並みも
まるで墨絵のよう。。。
それでも、FRのデータ通り
いつもの定期便が大空を滑っていく。
巧みに雲の合間の青空を背景とし
A380特有の轟音を上げつつ、SFOに向けて飛んで行く。
今日は、随分と遠い空を翔けて行った。
そしてまた、別のカテゴリーの重低音を上げて
海上自衛隊の哨戒機:P-C3が
ベイパーを生み出しながら東の空へと飛び去って行った。
日没前の、ほんのひと時。。。
やっと太陽も覆っていた雲から解放されて
それまで放てずにいた1日分の光を
一気に吐き出しているように見えた。
空が、燃えている様だ。
2月の陽とはいえ
随分と逞しいエナジーに満ちている様に感じてしまう。
また明日、今度は東の空で会いましょね・・・
と
カメラを構えつつ呟いて
自分でくすっと笑ってしまった。
そしてまた、私の住む街に、今日も夜がやって来た。