あきいろさんぽ
そばの畑が広がる大地。。。
普段の生活の中では、全く縁のない風景なだけに
しゃがみ込んで、何回もシャッターを押したくなる。
勿論、ヒトしか通れぬ細い小路を進んでいくと
可愛らしい白塗りの小窓と扉があらわれた。
小さな前庭に置かれた、ネコのオブジェも
何とも粋な計らいだと思う。
そっと扉をくぐり抜けると
一見、雑然と見えても
実はしっかり計算されつくしたアプローチが現われる。
「雑草」という名の植物はない、というけれど
なるほど・・・確かにさりげなく区切られたレーンごとに
ひとつひとつ、見慣れた名のある植物が植えられている。
庭の境界線沿いに咲く、曼珠沙華。
側溝、と呼ぶには
あまりにも透き通った水が流れていて
何か生き物が居やしないか…と、覗きこみたくなる。
自生・・・だろうか。
満開の曼珠沙華。
「いい時に来たね」と友が言う。
そして、庭、というより
ガーデンと呼びたくなる一角には
何とも小洒落た専用のテーブルと椅子が置かれている。
思い思いに好きなものをいただきながら
あきいろの中に、小さな生き物たちを見つけて、喜んだ。
そばの花が散り、実を結んで刈り入れが終わったら
あたり一帯は、からっ風の吹く厳しい寒さに覆われるらしい。
今は、こんなに穏やかだというのに。。。