幼い日のおもいで
北関東の、とある道の駅に立ち寄り
ひょいと裏庭に回ってみたら
何とも懐かしい遊具が展示してあった。
今でこそ、すっかり色あせしてしまったけれど
かつてはどれほどの人気ものだったことだろう、と
遠い日の姿を、そっとしのんでみる。
大勢の子どもたちが、パパやママに付き添われ
ピンク色の客車に乗り
機関車がけん引する、その日常とはちょっと違う光景を
うきうきしながら、眺めていたに違いない。
・・・だって
私もそうだったから。
場所や乗り物は違っても
同じ様な体験をしているから、ね。
この遊具が活躍していた遊園地が
閉園になったことさえ、知らなかった。
結局、どうしても思い出は捨てきれず
こうして、雨ざらしになったまま
もう自力で動くこともないのだろうけれど
そっか。
約20年くらい、働き続けたのか・・・。
手入れもされず
至る所に蜘蛛の巣がはっていて
「客車に、ちょっと座ってみたいな」という気持ちが
一瞬にして萎えてしまったけれど
一線をリタイアしたものにしか
醸し出せない余裕、、、
感じさせるのは、どうやら「人」だけでは
なさそうだ。