こちらは曇り、むこうは晴れ
雲の端、あそこまで。
こちらは曇りでも
その先の空は、ちゃかり晴れてる。
武甲山には陽があたっているのに
こちらは陽が遮られたまま。
1300mを越える、埼玉の山。
北側の斜面は石灰岩の採掘が行われている、そうで
何だかその跡が痛々しい。。。
珍しく、冠雪した浅間山が見えた。
雲海をなびかせて
空に浮かんでいるかの様だ。
冬、浅間。。。
あの山の麓に、私の好きな街がある。
どんなに思いを馳せたとて
我が身をそこに置けるわけでもなく
ふと、鳥たちが羨ましくなった。
低く垂れこめる黒い雲と
白く湧き上がって来る雲たちとに挟まれて
山々たちも、たまったもんじゃない、冬。。。
せめて青空だったなら
少しは気分も良かろうに。
と、そんなことを思ったら
雪が降り積もらないだけ、イイジャン、と
浅間山に言われそう。
雲の切れ間から、細く陽の光が射してきて
山々の一角を照らす。
こちらは、曇り。
むこうは、晴れ。
冬の天気は忙しい。
だから、風景の監視作業も手が抜けなくなる。
誰に頼まれたわけではないけれど。