風のつばさ

思いのままに吹く風に乗って、今日はどこに飛んで行こう♪

十日市(とおかまち)

「大宮」の地名の由来ともなった
大きな宮:武蔵一宮氷川神社がある。

毎年12月10日には神事である大湯祭(だいとうさい)に合わせ
十日市(とおかまち) が開催され
神社の境内や参道周辺には
縁起物の熊手や数多くの食べ物の露店が立ち並び
「福」を求める大勢の人たちで、夜遅くまで賑わっている。

天気予報では夜は雨、と言っていたので
昼間、ひょいと足を運んでみた。
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・・・・・・鳥居を挟んで
参道の両側には、みっちりと食べ物の露店が~!

ひとつひとつ挙げて行けばきりがないけれど
こうした露店での買い食いも
子どもの頃は楽しみのひとつだったな。

何しろ、この日ばかりは学校も半日授業だったからね。
午後は帰宅して、家族や友人たちと一緒に
毎年、十日市に繰り出し
こうした光景を眺めていたのを思い出す。

今年は随分と気温も高かったけれど
以前は12月なんて寒くて寒くて
マフラーに手袋が欠かせなかったような記憶がある。

いつもなら、木枯らしが吹きすさぶ参道に
この日ばかりは、露店から立ち上る蒸気や湯気が
寒空の中に白くもわぁ~っと上がっては消え
その中に輝く裸電球が眩しくて
人いきれと、そこここから漂ってくる食べ物のいい香りに
おかしな緊張と、どこかワクワク感を覚えていたけれど。


500円がコインではなく、お札だった時代。
露店では、いろいろなものが買えた。
一人っ子だった私は、じゃがバターを買っても
わたあめを買っても、到底、自分だけでは食べきれぬ。

だから、きょうだいがいる友人たちが、羨ましかった。

友人たちが、わいわいと食べ物を口にしている間
私は射的などに目をつけて
要領よく仕留め、小さなプラモデルなんぞを持ち帰ったのだっけ。


結婚後、夫を初めてこの十日市に連れて行った時も
地方出身の彼は、あまりの規模の大きさに驚いていた様だけど
いか焼き・からあげ・お好み焼き・焼きそばに
お約束のじゃがバターなんぞを、ひょいひょい買い求め
私の実家に持ち込んで、みんなでお腹いっぱい食べたことが
楽しいひとつの思い出となっている。

ある意味、私の念願が叶った夜だった。


縁起物を売る露店。
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もはや、毎年買い替えが必要らしく
駅前の百貨店や大型スーパー、有名企業などの名が
そこここのご贔屓の露店の熊手に挿してあり
それを眺めて歩くだけでも、どこか楽しい。


今年は随分とねこブームでもある様で
こんな可愛らしい熊手も💛
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招き猫が上げている、右手・左手それぞれに
福と金を招くという意味があるそうだけど
どっちがどっちだったか・・・。

こちらは大黒様と恵比須様のねこバージョンかしら、ね。
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熊手の購入が決まると
店の人総出で、祝いの手打ちがあり
今やもう、簡単にスマホや携帯で写真が撮れるので
記念撮影をする人たちもたえない。


神職の方も、この日ばかりは依頼があれば
榊を手に、祓いにも応じてくれるみたいね。
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ふと、祖父もこういう仕事・・・いや
役職をしていたのかな、と想像してしまう。

私が小さい時に亡くなったから
実際に「職場」で仕事をしている姿なんて、あんまり目にしなかったけれど
家にも神棚があり、御詠歌や雅楽をよく演奏していたっけな。

こちらが氷川神社
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PRESSの腕章をつけた外国人たちも
大きなマイクやビデオカメラといった
本格的な機材をもって、あちこちを撮影していたけれど

地元TV局や某局のカメラスタッフの姿もあり
今夜のニュースにでも画像を流したんだろうね。

お、巫女さんだ~。
私も逃げ出さなければ、この道にストレートに入っていたんだなぁ
なんて、改めて思っちゃった。
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なので、髪は肩の長さまで伸ばし
それ以上は切らないこと、と。
なぜなら、付け毛が結べないからね。

なのに、今や私は
エス様をガッツリ信じているクリスチャンなのだから
人生なんて、全く面白いものだ。


ひょうたん池に映る紅葉と朱塗りの太鼓橋。
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生憎の曇天なので
全てのものがぼやけてしまったけれど
今年最後の紅葉をは、地元で見られたことも
ある意味、感謝なことなのだろう。
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いちょうもステキに色づいて
黄葉も堪能出来たしね。
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参道の脇道を入れば
菊の苗を販売する露店が並ぶ。
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母は毎年ここで新しい菊の苗を買う。
従来の菊は、4本千円。
新種や珍しい種類の菊は、3本千円。

流石にここで買った苗たちは、元気に育ってくれて
今秋はウチでも、去年買った菊の苗たちがぐんぐん育ち
それはそれは大きな木になって、花をふんだんに咲かせてくれた。

そして、この日しか販売しない「富士柿」の
一番大きな実を買って、大切に持ち帰って来た。

普段は柿の実ひとつ、800円なんて出せないけれど
とろけるように甘く、深い味がするので
年に一度の、家族へのご褒美として
私はたったひとつの贅沢をする。


ふっと、鼻をくすぐるほのかに漂うお酒の香りに振り向けば
蒸したての酒まんじゅうが・・・。
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飛ぶように売れていくまんじゅうの山を眺めつつ
そういえば、昼食を摂るのを忘れていたね、と
私も列に並び、母とひとつずつ立ち食いをば。


池に泳ぐかもたちも
どこか今日ばかりは落ち着きがない様に見えるけど
彼らは、ファミリーなのかなぁ。
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そして、ここまで来たなら、と
隣接している大宮公園の広場にも行ってみた。

ぐるぐる回る飛行機が私のお気に入りで
物心ついた頃には、父の手を引いて
よく乗せてもらったものだ。
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遠心力で、ふわっと浮くようなあの感覚!!!
子どもながらに楽しくて、ずっと乗っていたい!!!って
随分、駄々もこねたものだけど。

これも後には、本物の飛行機に
随分乗ることになり
ひとつひとつ叶えられた夢があったことに気づく。

この遊具も、流石に機材は新しくなっているけれど
今なお、健在で営業はしているみたいね。

現在の料金は、こちら。
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40年ちょっと前は、50円、100円だったそうだけど
母の記憶もどこまであっているのかなぁ。

昔からある遊具のひとつに登ってみた。
私もまだまだ、この手の運動は出来そう(笑)
雲梯なんて、ぶら下がるよりも、上によじ登るもの、と思っていたし。

そこからの、光景。
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ジャングルジムも、それがある場所も
私の記憶のままだけど
側にある木は、こんなに大きくなかったような・・・。

何しろ、木登りしては
よく「降りてきなさい!」って怒られていたからねぇ。


帰路
「わたあめでも買おうかなぁ」と、ふざけて口にした私に
母がひと言。
「お孫さんへのお土産ですか?って
お母さんが言われそうだから、やめてね」
だって。

あはは!!!