閑話休題 ～鉄と空～

師も走る、師走。。。

流石に世の中のあちこちが

俄かに慌ただしくなり

その余波が、家庭の中にまで

影響しているなぁ～と感じる今日この頃。

急に多額の必要が生じてしまったため

通帳１冊分、丸ごと払い戻しの依頼をしに

郵便局に行ってきた。

窓口では、年賀状を買い求める人

大量の郵便物に区内特別郵便のスタンプを押す人

台車に荷物の箱を積み上げて

依頼書の記入に忙しい人・・・

年金相談やら、簡易保険の説明やら

はたまた、預貯金の手続きに、振り込み依頼の人たちで

あらゆる窓口がごった返していた。

そこそこまとまった金額の払い戻しだったので

(世間では、そんなに高額ではないのだろうけど

収入がない私にとっては、何とも…で)

しばし、手続きに時間がかかるとかで

届出印と身分証明のための免許証を手に

じっと順番を待っていた。

不思議なもので

こうしてパソコンに向かっている時は

あれもこれも…と、必要な作業が生じて来て

いくら時間があっても足りやしない。

でも、こうした手続きのため

あるいは、医療機関での診察の順番待ちで過ごすいっときは

時間の長短に関わらず

どうしてこんなに心重く待たねばならないのだろう、と

時の不思議を、ふと思う。

何気に脇にある、書籍類の棚に目が行き

そこに『鉄道図鑑』なるムック本があることに気が付いた。

都心を走る山手線の車両も新型車両がお目見えしたことだし

つい先日、縁あって栃木のミニトリップをした時に

某鉄道駅でＳＬとすれ違い、興奮しながらカメラを向けたけど

大宮で生まれ育った私にとっては

鉄道は小さい頃から、ごく身近にあったなぁと思う。

父の休日には、自転車の荷台に座蒲団を括り付け

そこに私がちょこんと乗って、鉄道の高架橋まで

よく連れて行ってもらった。

実にいろいろな車両がやってきて

時には警笛を上げながら通り過ぎて行く。

中でも貨物は爽快！だった。

１輌１輌、コンテナなどを数えながら

その数がついに５０に迫っても

不思議と飽きもせず、長く連なった、その面白さに

随分と胸を躍らせたものである。

そして、それらをけん引する電気機関車には

更に興味を持ち

時にはそれが１輌ではなく２輌連なってやってきて

かっこいいなーなんて思っていた。

やっとこさ、名前を呼ばれたので

見ていた雑誌を棚に戻してカウンターに行くと

「鉄道、お好きなんですか？」と、唐突に訊かれ

嫌いじゃないので

「えぇ、まぁ・・・」と言葉を濁したけれど

私と同年代、というそのスタッフさんは

「ボク、大好きなんですよ」と作業の手を止めずに

ふっと呟いた。

幸い、私の後には

預貯金関係のお客様がいなかったこともあり

少し話しをしてきたけれど

どうやら、そのムック本

彼が自宅から持って来たものらしい。

でも、今まで、手に取って

丁寧に１ページずつ眺めるお客様は皆無だったそうで。。。

「あ、でも、鉄道も嫌いじゃないけど

私は飛行機撮りの方が好きかな」

なんて、余計な一言を口にしてしまい

実のところ

更にその方の興味を引き出してしまった様で。

「鉄子ちゃんは知ってるけど

飛行機大好きな女性って、なんて言うんでしょうね」

と言っていたので

「空美 (そらみ)ちゃん、って言うみたいですね」と

答えたら

「え？ドラミ？」・・・って(笑)

アタシャ、ドラえもんの妹かい～。

「一度、ゆっくりお話ししたいですねぇ」と

相殺済になった通帳を私に手渡しながら

笑っていたけど

午前中の業務を終えた隣の窓口のスタッフさんが

「私も鉄道、大好きなんですよ」と話しに加わり

更にマニアックな話題になり・・・。

何というか

その筋に明るい人の話は

何だかとってもキラキラしていて

面白いものだなぁと思った。

「今度、飛行機の話も聞かせて下さいね」なんて

うっかり私に言ってくれたけど

ホントに、していいのかぁ。

止まらんぞ、きっと(笑)