ハクモクレンの白き花
マンションの入り口にある木蓮の木。
普段は誰も目を留めることなく
無言のうちに通り過ぎていくけれど
1年のうち、たった数日間だけは
その状況が変わってくる。
そろそろ・・・かな、と思っていた。
そして、とうとう、その日が来た!
満開に咲き誇る、白き花たち
春の青空をバックに
いよいよその花の白さが際立つ。
マンションの住人ばかりではなく
近隣に住む人たちや、そばを通る人たちも
「あ~、なんか凄い綺麗!何の花だろ」なんて言いながら
おもむろにバッグからスマホを取り出し
写真をカシャカシャ撮っている。
こぶしが咲き、ハクモクレンが咲くと
もう、春本番が近い。
週末には気温も上がるらしく、満開まで、そう遠くはないはず。
でも、今日の予報では
これから雨が降り出すのだとか。
白きこの花たちの花弁・・・
風に吹かれ、昼間の陽光にさらされているだけで
あっという間に茶色くなっていく。
なんという儚さ!!!
花の見頃は、ほんの数日、だ。
明日はまた、一気に花の勢いは失われていくだろう。
そして、春の花たちもそうやって
次々に主役の座を受け渡していくことを知る。